周山のうすさま明王さま

周山 慈眼寺のうすさま明王さま

昔、旅の僧が下腹部の痛みに耐えながら、這う這うの体で周山に辿りついた。目指す京の都へはまだ半日はかかる。
と、そこに、山裾に佇む慈眼禅寺という小さなお寺が目に入った。お腹の痛みはおさまりそうにもないし、一晩この禅寺にお世話になろうと、古い木戸を開け本堂の中に入った。
人の気配はなく、埃だらけの古びた本堂ではあったが、ご本尊の観音さまは太古からここにご鎮座のご様子で、凛としたお姿でありながらも、優しいお顔で迎え入れてくださった。
ここなら安心してゆっくり休めそうだ。
一宿のご恩、なんとお礼を申してよいかと、持参の線香に火をつけ本尊さまに手向けようとしたところ、鎮座されるお厨子の中が何やら薄っすらと光っているように見えた。
須弥壇に上がり、お厨子を覗き込んでみると、ご本尊さまの右後ろに小さな明王さまがおいでになられた。憤怒の形相に火焔の光背、一面六臂に右足を上げて立つお姿は、細かな彩色が鮮やかに施され、神々しくも有難い光を放っていた。
この方はうすさま明王さま。観音さまの後ろでは、さぞ眺めがお悪いことでしたでしょう。不浄による悪や穢れを焼き尽くし、浄きを正すが明王さまのおつとめ。これもまたご縁。ご本尊さまとともにお供養を申し上げよう。
さらにもう一本、線香に火をともし、恭しく読経を始めたところ、先ほどまで痛くて辛かった下腹部の痛みが穏やかに鎮まっていくのがわかった。
翌朝すかっり元気になった旅の僧は、このできごとを村のものたちに話し、懇ろにお祀りするようにと、お札を刷るための版木を彫り残して旅立った。
この版木で刷ったうすさま明王のお札は、お便所に貼っておくと下腹部や下半身の病に効験あり、元気な男の子を授かることができる、と噂が広がった。やがて遠く京の都からも、この噂を耳にした祇園の舞妓や多くの町民たちが、うすさま明王のお詣りに訪れ、お札は大そう重宝されたと伝えられる。

 


慈眼寺の烏枢沙摩明王は非公開

慈眼寺うすさま明王の化身キャラ
「烏瑟焚」うっふん

 

 


 

うすさま明王ご祈祷札

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅の僧が彫り残したとされる版木から刷り起こしたシンプルなご祈祷札。
トイレの戸口や壁に貼ると効験があるとされる。
1枚300円。

 


 

うすさま明王お守り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肌身離さず身に付けるお守り。各500円。


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